配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
他者との対話場面では,相手がどんな人間なのかということを,常に推し量りながら会話を進めていく。特に,電話などの音声コミュニケーションの場面では,話し方の特徴,また音声そのものが,話者の人柄や性格を推測する上での手がかりとなる。 本研究では,1)音声の韻律特徴量と話者の性格印象に関する研究を重点的に進めた。またそれと並行して,2)自己の性格印象と英語学習スタイル,さらに英語の読解・聴解試験成績との関係について実験調査を行った。 1)韻律特徴量と性格印象の関係については,発話速度やイントネーションを操作した聴覚実験を行った。高品質な音声合成方式STRAIGHTを用いて韻律特徴量を制御して実験刺激を作成し,音声から想起される話者の性格印象を性格特性5因子モデルに基づいて測定した。その結果,韻律特徴量の大きさと性格特性印象の評価値の間に,U字型,もしくは逆U字型の曲線関係があることを発見した。さらにその曲線形は,性格特性ごとにピーク位置や傾斜が異なることを見出した。この結果から,特性ごとに固有の5つの曲線パターンを統合することで,人物像全体を再構成するという,韻律特徴量と性格印象の関係性モデルを提案した。 2)自分の性格印象と英語学習スタイル,英語の読解・聴解試験成績との関係については,大学入試センター試験の筆記試験とリスニングテストを用いたモニター試験を行い,それらの関係を分析した。その結果,自己の性格印象や学習スタイル,総合力や学力パターンとの関係を見出した。これらは,今後,音声学習支援への貢献が期待されるところである。
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