配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
本研究では米国等スクールカウンセリング先進国の知見を踏まえて、スクールカウンセラーと教師が学級改善を協働して行うための方法を開発することを目的とした。 米国ハワイ州・オレゴン州・NY州での調査、英国スコットランド・イングランドでの調査、および国内の教科センター方式を含む小中高のべ約200学級での学級風土コンサルテーションより,(1)教科センター方式のように担任教師の短時間の関わりしかない場合でも,各学級には個性的な風土が醸成されること,(2)日米の教育制度の違いに関わらず,教師の工夫や指導のあり方が学級風土に現れること,(3)英米の工夫に見られたように,SCの学校改善には学校のニーズを学校側に提示し教師と協働する枠組みやシステムが有効かつ必要と考えられること,(4)メンタルヘルスツールや学校満足感尺度など多様な尺度との組み合わせで学級風土質問紙によるコンサルテーションをさらに発展できること,(5)教師レベル・学年レベル・学校レベルの学級風土コンサルテーションが可能なこと,(6)学級風土コンサルテーションの学校現場への導入には教師研修の形も可能であり,それにはいくつかの工夫が可能なこと,が得られた。 これらの成果を基に,PC入力やマークシート版の学級風土質問紙とコンサルテーションシートを開発し,学級風土についてのプレゼンテーションとデータ提示,学級と個人についてのコンサルテーションを中核とする教師研修による学級改善のためのコンサルテーション方法を提案した。今後はこうした方法を行うフレームとなる,包括的な教師とスクールカウンセラーの協働に関するシステムやツールの構築や海外発信が課題である。
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