研究課題/領域番号 |
17530522
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 長崎国際大学 |
研究代表者 |
石倉 健二 長崎国際大学, 人間社会学部・社会福祉学科, 准教授 (40304703)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,630千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 心理リハビリテーション / 生活支援 / 集団療法 / 生活指導 / 対人行動 / 口腔状態 / 視覚的注意 / 認知症者 / 動作法 / 心理リハビリテイション |
研究概要 |
<研究の目的>本研究は、心理リハビリテーションに基づいた要介護高齢者に対する地域生活支援について検討を行うものである。心理リハビリテーションはもともと、動作法を中心とする障害児支援のための理論と方法論であるが、多面的な効果を挙げるために心理臨床上の複数のアプローチ法を含んでいる特徴がある。 <研究1:集団療法における対人行動の変化>認知症高齢者を対象に集団療法を行った前後で、対人行動の変化について検討を行った。その結果、回を重ねることで変化はほとんどなく、むしろ活動を行う「今、ここ」での職員の関わり方や場面の設定のあり方が重要であることが明らかとなった。このことから、認知症高齢者に対する集団療法は、潜在的な能力を「引き出し、発揮する場」と考えて実施する方が妥当であると考察された。 <研究2:認知症自立度と口腔状態の関連について>認知症者の生活状態を評価する「認知症自立度」と、口腔状態の関連について調査を行った。その結果、「発音のしやすさ」と「咀嚼可能食品」が認知症自立度との間に有意な関係を認めた。このことから、認知症高齢者の生活指導において、咀嚼機能が保たれていることや発音がしやすいような口腔状態を保っておくことの重要性が考察された。 <研究3:認知症高齢者の視覚的注意機能と発話行動について>認知症者の自己・他者認知について検討するため、単一事例を用いて他者や物に対する視覚的注意と発話行動の関係について観察研究を行った。その結果、全ての生活場面において人よりも周囲の物に注意が向きやすく、他者への注意が持続しにくい傾向が示された。こうした注意機能とコミュニケーションの関係について今後更なる検討が必要である。
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