配分額 *注記 |
3,830千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
条件性場所選好法(CPP)はラットにおいて薬物の報酬特性を評価するための代表的な方法である。近年このCPPが薬物の報酬特性だけでなく、性行動の報酬特性の評価にも有用であることが報告されている。そこで我々は、雌ラットの性的動機づけに関わる脳内メカニズムを解明するために、性行動によるCPPに及ぼすオピエート受容体遮断薬およびドーパミン受容体遮断薬の効果を検討した。8週齢のLong-Evans系ラットを、性行動の条件(Non-paced mating:NP,Paced mating:P)×薬物(saline:SAL,naloxone:NAL,fiupenthixol:FLU)の6群に振り分けた。CPPの装置は3連の部屋で構成され、一方の側室の壁は黒、他方は白であった。まずpre-testとして、被験体を装置内に10分間放置し、それぞれの部屋で滞在した時間を測定した。その後条件づけを24-72時間間隔で計6回行った。1,3,5番目の条件づけでは、すべての被験体にSALを投与した後、pre-test時に長く滞在した部屋に30分間閉じこめた。2,4,6番目の条件づけでは、NAL,FLUあるいはSALのいずれかを腹腔内投与し、その5分後にPあるいはNP条件で性行動を行わせた。被験体が15回のイントロミッションを受けた後、もう一方の部屋に30分間閉じこめた。最後の条件づけの24時間後にpre-testと同様にテストを行ったところ、NAしはPによるCPPを、FLUはNPによる条件づけを阻害した。したがって性行動の形態によって、その報酬性に関与する脳内メカニズムが異なる可能性が示唆された。
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