研究課題/領域番号 |
17530555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
葉養 正明 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30114119)
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研究分担者 |
加治佐 哲也 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (40127634)
北神 正行 岡山大学, 教育学部, 教授 (80195247)
玉井 康之 北海道教育大学釧路校, 教育学部, 教授 (60227262)
田邊 俊治 金沢大学, 教育学部, 教授 (60171815)
本図 愛実 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (70293850)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,830千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 教育革新 / デルファイ調査 / 「質の高い学校」づくり / 自己組織系 / 学校診断 / 学校・地域の協働関係 / 質の高い学校 / 学校運営協議会 / ソーシャル・キャピタル / 小規模学校 / 学校管理職のリーダーシップ / 学校社会 / 学校の複合性 / 学校マネジメント |
研究概要 |
科学研究費補助金を交付された3カ年間には、いくつかの調査研究が進められた。 第一には、現、元学校管理職による座談会や保護者、地域住民などの座談会を開催し、我が国の教育界で進行中の教育の構造改革に対する評価意識や特色ある学校づくりと呼称される教育革新の有する意義等について解明が進められた。第二に取り組まれたのは、学校一つひとつの構造、実態、課題などをどのような手段でとらえたらよいか、また、学校、地域、家庭の連携協力が強調される政策動向のなかで、学校の革新や改善を促進するための学校関係者評価とはどのような方式で進められたらよいかを焦点に、都内の中学校を取り上げ、学校診断が進められた。第三は、平成17年度に開始した「質の高い学校」づくりに関する学校管理職の意識を探るデルファイ調査である。日本と台湾の校長対象に、文化的文脈による回答の差異を探る調査としても実施されている。 これら一連の調査から浮き上がったのは、学校内発型革新は、第一義的には校長のリーダーシップ如何で生み出されるが、校長や教職員の定期的異動というメカニズムのもとでは、革新を持続させるには、学校、地域、行政の協働関係の構築が鍵となる、という言説である。学校にかかわる多様なステイクホルダーの間の協働関係、協働意識こそが重要であり、しばしば発生する教職員と保護者、地域住民との対抗関係、あるいは、教職員間の対抗関係はむしろそれを阻害する、という言説である。換言すれば、学校社会におけるソーシャルキャピタル(人間関係資本)の重要性が浮き上がった、ということであり、成果主義、競争原理のみによる教育改革の限界を明らかにした、という意味では現代的意義は大きい。
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