研究課題/領域番号 |
17530570
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
宮本 健市郎 神戸女子大学, 文学部, 教授 (50229887)
|
研究分担者 |
山崎 洋子 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (40311823)
山名 淳 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80240050)
渡邊 隆信 (渡辺 隆信) 兵庫教育大学, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (30294268)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,860千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 新教育 / 時間割 / 日本:アメリカ合衆国:イギリス:ドイツ / 田園教育舎 / 進歩主義教育 / オーデンヴァルト校 / 大正新教育 / ドルトン・プラン / アメリカ:イギリス:ドイツ:日本 / リズム / ドイツ / イギリス / アメリカ合衆国 |
研究概要 |
本研究は、19世紀末から20世紀初頭における授業時間割編成実態を示すとともに、時間割編成原理が転換していった過程とその根拠を探った。日本、アメリカ合衆国、イギリス、およびドイツの新教育を代表する学校の実践を取り上げた。各国における時間割編成の変遷を確認した結果、新教育の学校の時間割編成原理として、どの国にも共通して言える点は、次の四つであった。第一に、19世紀後半に、時計によって測定される時間に基づいた時間割が普及し、詳細で変更の難しい授業時間割が作成されるようになった。厳密な時間割は、教育の能率を上げるための有効であるだけでなく、子どもに時間厳守の道徳を教え、教師の行動を管理するためにも有効であると考えられた。第二に、新教育の広がりとともに、時間割を柔軟にしようとする動きが生じた。子ども中心を主張していた学校では、子どもの生活やリズムを重視し、子どもが時間割編成に参加することを認めるようになった。また、子どもの社会的な活動を保障するために、時間割の区切りは大きくなった。その結果、教師や生徒が時間割を作成したり、変更したりすることが容易になった。ドルトン・プランのように、子ども力沖心となって時間割を作成する例も出現した。第三に、時間割編成の原理が多様化したことである。かつては、決められた時間割の枠の中に教科を配置することが時間割編成であったが、子ども中心の学校では、教科ごとの区切りは重要ではなくなった。集団活動と個別活動の区別、遊びと学習と作業の区別などがいっそう重視されるようになったのである。第四に、新教育運動の中で、時間割編成における教師の裁量は大きくなったことである。しかし、教師にはその裁量権を専門家として十分に活用するだけの準備はなかった。
|