研究課題/領域番号 |
17530603
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
須田 康之 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (90216474)
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研究分担者 |
大矢 一人 藤女子大学, 文学部, 教授 (10213878)
住岡 敏弘 釧路公立大学, 経済学部, 助教授 (70304376)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 学校規模 / 学級規模 / 都市化 / 向学校性 / クラスへの愛着・凝集性 / 学習活動 / 児童・生徒 / 北海道 / 教師への肯定的評価 / 授業・学校生活への積極的関与 / 生活習慣の確立 / 学校教 / 学校生活意識 / 質問紙調査 |
研究概要 |
本研究の目的は、学校規模が児童・生徒の学習活動に与える影響を北海道をフィールドとして明らかにすることにあった。平成17年度は、北海道の公立小・中学校の学校規模、児童生徒数の推移に関する5年ごとのデータ・ベースを作成し、加えて、北海道の人口規模が異なる札幌、旭川、釧路の3都市において、「児童・生徒調査」、「教師調査」、「保護者調査」の3種類の質問紙調査を実施した。質問紙のうち「児童・生徒調査」は、本調査の核となる部分である。この調査では、学校規模によって、児童・生徒の学習活動にどのような差異があるのかを捉えようとした。「児童・生徒調査」の調査対象者は、小学5・6年生と中学2年生で、回答者は、児童1776名、生徒930名であった。 平成18年度はデータの分析に着手し、その結果を第65回日本教育学会(東北大学,2006年)にて報告した。学習活動と学校規模、学級規模、都市化の関係を分析したところ次の4点が明らかになった。第1に、学校規模は、クラスへの愛着・凝集性に負の影響を与えているが、学級規模は、クラスへの愛着・凝集性には影響を与えていないこと。第2に、学校規模は、小学校においては生活習慣の確立に正の影響を与え、中学校においては授業・学校生活への積極的関与に正の影響を与えていること。第3に、学習活動を構成する5つの成分のうち、向学校性は、小中学校ともに、クラスへの愛着・凝集性に規定されていること。第4に、都市化は、授業・学校生活への積極的関与に負の影響を与えていること、である。 学習活動には、クラスへの愛着・凝集性と教師への肯定的評価からなる<学級集団の系>と、授業・学校生活への積極的関与と生活習慣の確立からなる<学力・生活の系>の2つの系が存在し、学校規模は、<学級集団の系>に対してはマイナスに作用し、<学力・生活の系>に対してはプラスに作用していることが、示唆された。
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