配分額 *注記 |
3,830千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
3年間に渡る本研究において最も主要な成果は,高々16個の4乗数の和で表せない自然数を完全に決定することに成功したことである.とくに我々が寄与した部分は,10の216乗以上で,かつ16で割り切れない自然数はすべて16個の4乗数の和として表せる,ということを円周法によって証明したことである.高々19個の4乗数の和で表せない自然数がないことの証明が完成したことは1980年代中盤に報告がなされ,それから1993年までに完全に証明が発表されたが,我々の成果は,それを上回り,高々18個,高々17個,高々16個の4乗数の和で表せない自然数を,それぞれ完全に特定した.さらに,副産物的なものであるが,高々19個の4乗数の和で表せない自然数がないことの証明をも,大幅に簡易化した. それに準ずる成果としては,3乗数のワーリング・ゴールドバッハ問題に関する結果がある.7個の3乗数の和で表せない自然数は有限個しかないことが知られているが,9で割り切れない奇数に限ると,7個の素数の3乗の和に制限しても,この形で表せないものは有限個しかないであろうという予想があり,この予想の解決を目指して,7個の概素数の3乗の和について考察する研究がなされてきた.実際,1995年には,高々69個の素因数しか持たないような自然数の3乗に限定しても,そのようなもの7個の和で表せない自然数は有限個しかないことが示された.今回,我々はその69という素因数の個数の限界を4にまで小さくし,対応する結果を得た.つまり,充分大きい自然数は,高々4個の素数の積となる7個の数の3乗の和として表せることを証明した.これは,円周法と篩の方法を合わせて使う技術により,得られた結果である. 以上2つの主要な成果の他,小さな素因数のみからなる7つの数の3乗の和,15個の4乗数の和,5個の素数の3乗の和に付随する例外集合に対する成果が得られた.
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