配分額 *注記 |
3,270千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
有限群Gのp-ブロックをB,不足群をDとする.Bのカルタン行列Cのフロベニウス-ペロン固有値(最大固有値)をρとする.Bがどのような場合にρは整数になるだろうか.Gがp-可解群のときの任意のp-ブロックの場合、Dがアーベル群の場合、Bに含まれる既約FG-加群が1個の場合などに,ρが整数になることがある. Dがアーベル群のとき,いろいろな例から,ρが整数であることと,BとそのBrauer対応子のブロックbが森田同値になることが同値なのではないかと思われた.この問題は,次の場合に正しいことが証明できた.またこのとき、Gのある部分群や中心拡大群のあるブロックの既約Brauer指標の値ベクトルが固有ベクトルになっていることが分かった. l Dが巡回群のとき,またはp=2でDが4-群のとき 2 Dが位数9の基本可換群で,p=3かつBがGの主3-ブロックのとき 3 Gがアーベル2-部分群を2-シロー群にもち,BがGの主2-ブロックのとき Bとbが森田同値であれば,導来同値になる.この結果は,一般に不足群がアーベル群のときは,Bとbは導来同値になるのではないかというBroue予想の特別な場合を言っている.ρの整数性がBroue予想と深く関係していることが分かった.個々の単純群について,Broue予想を確かめることも難しいが,多数の著者により1,2,3に場合に単純群についてはBroue予想が確かめられている.しかし一般の有限群について,2や3をみたすときに,どのような群について,Bとbが森田同値になるかは知られていなかった.
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