研究概要 |
本研究は正則*半群の表現を中心とした半群の構造論的な研究と,それらを用いて幾何学,位相数学等の部分対称性を研究することである.以下に,研究代表者の研究を中心に主な研究成果を述べる.なお,詳しい成果については後ろの「研究発表」欄を参照されたい. 1.一般化された逆*半群のグラフ表現を求めた.すなわち,集合X上のbiarrowed word tree(2つのoriented edgeをもつtree)の概念を導入して,X上の自由一般化された逆*半群はX上のbiarrowed word tree全体と*同型であることを示した. 2.幾何学との関連で,局所逆*半群と局所帰納的*亜群について次の結果を得た:局所*半群とprehomomor-phism[homomorphism]のcategoryと局所帰納的*亜群とordered functor[inductive functor]のcategoryは同型である. 3.McAleter tripleの概念を拡張して,PG^*-quintetの概念を導入し,PG^*-semigroupを定義した.そして,一般化された逆*半群SがE-unitaryであるための必要十分条件はSがあるPG^*-semigroupに同型になることを示した. 4.一般化された逆*半群が*-complete,infinitely distributive generalized inverse *-semigroupの中に埋め込めること示した. 5.群のcosetの概念を一般化された逆*半群に拡張し,その特徴付けを行った. 6.一般化された逆*半群の合同関係を*-congruence pairの概念を導入し,特徴付けを行った.
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