研究課題/領域番号 |
17540029
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
吉村 浩 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00182824)
|
研究分担者 |
久田見 守 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80034734)
菊政 勲 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70234200)
大城 紀代市 山口大学, 名誉教授 (90034727)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,270千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 代数学 / 環論 / 準フロベニウス環 |
研究概要 |
本研究はフロベニウス環の構造解明とそれに関連する問題の解決を目的とし以下の成果を得た。 (1)QF環の構造研究:重要なArtin環であるNakayama環やHarada環は、QF環上のskew-matrix環の剰余環により構成される。Artin環の構造研究においてskew-matrix環は本質をなす。本研究では局所QF環上のskew-matrix環を用いて、巡回的Nakayama置換とNakayama自己同型をもつbasicQF環、および任意に与えられた置換をNakayama置換にもつbasic QF環を構成した。また、すべての局所因子がQF環であるような環の特徴付けを与えた。 (2)QF環の構成と分類:下記の研究(3)の「Faith予想」に関連して、具体的にQF環を構成しそれらを分類することが問題となる。本研究では根基3乗0の局所QF多元環の構成と分類に関する以前の結果を更に発展させ、低次元の局所QF多元環を分類した。また、有限次元多元環でない局所QF環の具体的な構成法と、更にその分類につながる同型判定条件を与えた。これは研究(3)に関連し重要な成果といえる。 (3)QF環から派生する環と「Faith予想」:「Faith予想」とは片側入射的半準素環の構成問題である。残念ながら本研究期間内にこの問題の解決には至らなかったが、(2)で得られた局所環の具体的構成法により、片側入射的半準素環の存在と、'特異な'斜体の存在との密接な関連を解明し、問題解決への糸口となる結果を示した。一方、ここで扱う局所環は、中心環上無限次元の非アルチン環であり、その代表的なNeumann正則環の構造研究が有効に活用される。これに関して分担者により比較可能性と有限性を持つNeumann正則環の構造を解明する成果をあげた。 これらの成果は「11.研究発表」にあるように各種学術誌と学会・研究集会において発表した。
|