研究概要 |
研究実施計画の役割分担に従って,下記の研究成果を得た. 1.WilliamsによるC_n構造に関連したさまざまな高位ホモトピー可換性を考察し,それを表現する多面体がpermu tohedronのどのような部分集合になるかを調べた.特に,ある定められたshuffleの逆元全体からなる,n次対称群の部分集合により与えられる高位ホモトピー可換性を表現する多面体が,いわゆるshuffle polytopeであることがわかった. 2.A_n空間上の高位ホモトピー可換性であるAC_n構造を導入した.さらに,pが奇素数ととき,n>(p-1)/2を満たすnに対してAC_n構造を持つmod p有限A_p-空間のコホモロジー環へのreduced power operationの作用について調ベた.結果は,河本氏との共著論文としてまとめ,Geometry and Topology Monographsに発表した. 3.奇素数pに対し,ホモロジーにねじれを持たない単連結有限pコンパクト群上のreduced power operationの作用を決定した.また,アトム空間の積としての分解を決定した.得られた結果は,単連結単純コンパクトLie群に関するMimura-Nishida-Todaの結果の一般化になっている. 4.位相モノイドの積の高位ホモトピー可換性について,新しい概念を導入した.これはGelfand, Kapranov, Zelevinskyらによって構成された,終結多面体を用いるものであり,Felix-TanreやAguadeらによって構成された概念と深い関係がある.
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