研究課題/領域番号 |
17540103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
川中子 正 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (20214661)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 偏微分方程式 / 数値的検証法 / Newton法の収束定理 / スペクトル法 / 計算効率 / 分岐現象 / 線形作用素の逆のノルム評価 / Newton法 / 有限要素法 |
研究概要 |
本研究では、Banach空間におけるNewton法の収束定理を必要に従って再定式化・最適化し、これを利用して偏微分方程式に関する数値解析の理論的研究を遂行した。具体的には、数値的検証を目的としてデザインした新しい簡易Newton法の収束定理を核とした非線形偏微分方程式の解の効率的な数値的検証アルゴリズムを確立した。これを用いると既知の数値検証法を凌ぐ効率で解が検証可能であることを検証例の計算を通して明らかにした。Newton法の収束定理は原理面がclearであり、理論的観点からはとても優れている。その反面、研究者の間では、偏微分方程式の解の数値的検証にこれを適用するには計算効率が悪過ぎ、適していないと信じられて来た。本研究の成果により、この固定観念を覆すことが出来た。以上の成果をまとめた論文は研究雑誌J.Comput.Appl.Math.において出版された。 上記の収束定理は、有限要素法をペースにした数値的検証法に最適化されている。しかしながら、有限要素法は一般的に計算精度が低く、力学系における分岐などの複雑な現象の正確な解析には不向きであり、そうした対象にはスペクトル法が適している。そのため、本研究においては、上記の収束定理をスペクトル法により適した形に単純化・一般化した。さらに、Newton法の収束定理の適用条件を確かめるために重要な役割を果たす線形化作用素の逆のノルム評価法をスペクトル法に適用可能な形に一般化した。これらの成果をギリシャで開催された国際的研究集会International conference of numerical analysis and applied mathematics2006において講演し、報告した。
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