研究課題/領域番号 |
17540105
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
笠原 勇二 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (60108975)
|
研究分担者 |
籠屋 恵嗣 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 助教 (40323258)
南 就将 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (10183964)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,470千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 一次元拡散過程 / 一般化逆正弦法則 / ブラウン運動 / ランダム媒質 / 逆正弦法則 / 安定分布 / 局所時間 / 拡散過程 / ベッセル過程 |
研究概要 |
主として一次元拡散過程の加法的汎関数、特に正側滞在時間について、時間無限大での漸近挙動について調べた。歴史的にはこの問題は、ブラウン運動やランダム・ウォークの場合については逆正弦法則に従うことがよく知られており、多くの人々によって様々な一般化がなされてきた。Lampertiは非常に一般的な離散時間の確率過程について可能な極限分布(一般化された逆正弦法則)と、その吸引域を与えた。一次元拡散過程には彼の定理はそのまま適用出来ないが、この場合についてはS.Watanabeにより同様な結果が得られている。これらは古典的な結果であるが、最近はファイナンス理論との関係が指摘されて再び注目をあびている。本研究では、ブラウン運動にランダムなドリフトをつけた拡散過程(ランダム媒質中の拡散過程)やその離散モデルであるランダム媒質中のランダムウォークの場合について片側滞在時間について研究した。主な結果は次の通りである。(1) ある種の0-1法則が成り立つこと。すなわち、ある条件のもとではランダムな環境を固定する毎に殆ど確実に片側滞在時間はベルヌイ型確率変数に確率収束する。(2) そのとき、ランダム媒質が安定型であれば、片側滞在時間は目盛でみるとある非退化な分布に法則収束している。これらの結果は渡辺信三氏との共同研究でありStoch. Proc. Apl. に掲載予定である。また最近Lampertiの古典的な片側滞在時間に関する極限定理について、矢野裕子氏他が関数型定理を証明したが、その定理で除外されていた指数0のケースの特殊について、非線形正規化を行えば非退化の極限分布が現れることを証明した。これは鈴木桜子氏との共同研究であり、学士院紀要にて出版された。
|