研究概要 |
このプロジェクトの目的は統計・機械学習・偏微分方程式法の統合的手法により様々な画像認証問題を探究し、そのFEEDBACIKとして、理論を深めることにあった。1年目には機械学習理論により、顔画像から眼鏡除去法と古代シリア語の自動文字認識に取組み、その成果統計計算野国際会議において,クロスエントロピー法とLVQ法を抱き合わせた手法および、繰り返しカーネル主成分法による眼鏡除去などを提案発表した(学会講演[18],[19],[20],).2年目には偏微分方程式法による自動修復を含む、手書きESTRANGELOの半自動認識についての論文を発表した([9]).同時並行的に、画像データーをテンソルデータとして処理する理論に出会い、その基礎理論としてのテンソル集合の最大階数問題に取り組むことになった。小さな次数のテンソルに対して、グレブナ基底の消去イデアル理論が有効であることを発見し、論文[8]で報告した。また、この年に、いくつかの科研費シンポジュームでこの話題に関連した発表を行い([15],[16]),さらに単項本の4章を執筆し話題を紹介した([16]).3年目には新しく、色彩復元に偏微分方程式法やその外の手法を適用して、日本の古代の仏像の色彩を写真上で復元する問題を探究して、その成果を論文[1][2]で発表した。 色彩復元は条件が悪くて、現時点では必ずしもうまくいっていないが、色復元はSpares coding法が関係し、カーネル法とも関係すること、色の軸を問題に応じて選ぶなどの視点を得たことなど今後につながる成果があった。一方、テンソルの階数問題についても引き続き考察し成果を発表した([3],[4],[5]).この研究は最近かなり進捗したので、今年の成果発表に向けて準備中である。分担者の西井氏はリモートセンシングの画像解析の分野で国際誌に論文を掲載し([6],[10],[16]),国際会議でも多数講演を行った。分担者の澤江氏は量子計算の分野で国際誌に論文を掲載し([7],[11][13],[14]),国際会議でも多数講演を行った..量子計算は基礎科学であるが、将来、画像データの保存に寄与する可能性があると思われる.また、Segre Mapを通して、テンソル階数問題と意外なところで関連性があるので今後その関係を追及する。尚、研究のために200を超えるプログラムがRで作成されたが将来、統一したパッケージを目指す予定である。
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