配分額 *注記 |
3,470千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
研究代表者の研究成果を中心に報告する. 研究開始当初は,分散型偏微分方程式を偏微分方程式論の視点で研究を行い,ある種の3階線型分散型偏微分方程式の初期値問題の適切性の特徴づけ,古典的エネルギー法では扱えない非線型分散型偏微分方程式の初期値問題の解法と解の性質,定数係数楕円型フーリエ掛け算作用素のレゾルベント評価と対応する分散型擬微分方程式の時間大域的平滑化効果について研究成果を得ることができた.これらは単著論文にまとめて,現在,掲載済み論文2編,掲載待ちの論文1編投稿中の論文1編となっている. 2006年度に研究の幅を広げるために,Bargmann変換とよばれる積分変換を用いた超局所解析,Helgasonの対称空間上の調和解析をじっくりと学んだことが転機となって,2007年度後半から、これまでの研究課題とは異なる新しい研究課題に取り組むようになり,現在も継続中である.2007年度後半に,像空間をコンパクトなエルミート多様体とするシュレーディンガー写像の初期値問題の解法を考察した.像空間がケーラー性をみたさないので古典的エネルギー法では解けないが,誘導束の断面に作用する擬微分作用素を導入してこの困難を解消した.この成果は現在執筆中である.この研究で複素関数論や複素幾何にやや馴染めたことがきっかけとなり,2008年春からBargmann変換を用いたToeplitz作用素の研究を始めて,既に成果を挙げはじめている. また,研究代表者の研究室所属の研究協力者である大学院生の小野寺栄治と貝塚公一,研究生の水原柳一郎は,分散型写像の幾何解析,対称空間上の調和解析,線型分散型偏微分方程式の超局所平滑化効果等で各自が成果を挙げ,掲載済み論文2編,掲載待ち論文2編,投稿中の論文2編となっている.
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