配分額 *注記 |
3,170千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
1.全領域に於いて主要部が通常の増大度を持ち,外力項がOrlicz-Sobolevの意味で臨界増大度を持つ場合に非負,非自明解の存在についての結果を得た.さらに,この場合主要部の一様楕円性の仮定の下で解の正則性を示し,このことを使って非負の解に対し,強最大値原理が成り立っことを示した.この事実により正値解の存在が示された.さらに,自明解からの正値解の大域的な分岐構造を得ることが出来た.2.主要部の増大度が非常に緩やかな場合,付随した汎関数から自然に決まるOrlicz-Sobolev空間は回帰的にならず,またその空問上のエネルギー汎関数もフレッシェ微分不可能であることがわかる.従ってこのような主要部をもつ準線形方程式の解析は従来の解析が困難となっていた.本研究に於いては,更に外力項が臨界増大度を持つ場合も含めて解析し,非負,非自明解の存在を示した.これには,変分不等式に対するmountain pass lemmaを使い,さらにコンパクト性の欠落に対しては,P.L.Lionsによるconcentration-compactness argumentsを適用して局所コンパクト性を示すことにより対応した. 3.p-ラプラシアンのpが空間変数に依存する場合のp(x)-ラプラシアンについて,その変化の割合が小さい場合に,非自明解がp-ラプラシアンの場合と同様の解の振る舞いを示すことがわかった.しかし,一般の場合には全く違った構造になることが予想され,十分な結果には至らなかった.
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