研究課題
基盤研究(C)
遠赤外線で高い輻射率を持つ星間ダストの起源を探るため、本研究では、いくつかの暗黒星雲に対してミリ波帯での分子分光データと近赤外線での星のデータを収集した。研究対象となる暗黒星雲としては、当初、おうし座、へびつかい座、オリオン座の暗黒星雲群と、2つの孤立した暗黒星雲(L1251、IC5146)を予定していた。このうち、観測時間の関係上、大きな広がりを持っおうし座の暗黒星雲群については研究対象から外し、代わりに比較的コンパクトなL134およびL1235を追加した。ミリ波帯での分子分光観測は、東京大学電波天文学グループが所有する60cm鏡を用いて行った。同望遠鏡は故障等のため長らく稼働を停止していたが、ここ数年に渡る東京大学、大阪府立大学、および我々東京学芸大学の共同作業により大規模な改良が施され、高性能望遠鏡として再生した。東京学芸大学のグループは、本科学研究費補助金の一部を利用して、2台の電波分光計とアンテナ温度較正のための回転チョッパーの開発を担当した。リニューアルを終えた同望遠鏡を用いて、平成19年3月までの間に一連の暗黒星雲の^<12>COおよび^<13>CO分子輝線(回転遷移J=2-1による)によるマッピング観測を遂行した。近赤外線のデータについては、2 Micron All Sky Survey(2MASS)ポイントソースカタログを利用して減光量分布を描き出すためのソフトウェア開発を行い、平成18年度中に研究対象である暗黒星雲内外での減光量・色超過マップの作成を行った。これにより、暗黒星雲内外でのダストの赤化則の変化を追跡することが可能となった。上記のガスおよびダストのデータを比較解析したところ、高輻射率ダストの起源としては、高密度の分子雲コアではbiggrainが、低密度の暗黒星雲周辺ではaggregatesが有望であることが示唆された。
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