研究課題/領域番号 |
17540233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京工業大学 (2006-2007) 東京大学 (2005) |
研究代表者 |
寺澤 敏夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30134662)
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研究分担者 |
羽田 亨 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 准教授 (30218490)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,670千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 宇宙線 / 衝撃波加速 / 組成異常 / 宇宙塵 / 非線形効果 / 太陽フレア / アルフェン波 / 音波 / 位相コヒーレンス |
研究概要 |
本研究計画では、衝撃波による宇宙線加速過程の研究にかかわる重要なポイントとして、次の成果を得た: 1.大振幅アルフェン波の挙動について、顕著な位相コヒーレンスの重要性を見いだした、これは従来の乱雑位相近似による粒子・波動相互作用の描像の見直しを迫るものである。 2.大振幅アルフェン波の作り出す非線形密度擾乱に関し、プラズマBが1である場合について新しい理論的結果を得た。また、非線形効果の新しい観測手段(多点衛星観測)についての提案を行った。 3.非線形衝撃波加速過程で重要となる大振幅波動の変成効果について、アルフェン波、音波の2つが異なった挙動を持つことを示しそれら共存する場合の衝撃波圧縮率、被加速粒子エネルギースペクトルの見積を行った。その結果は従来の結論、「非線形衝撃波加速効果に伴う被加速粒子のべき指数は2未満となる」の見直しを迫るものである。 4.宇宙線組成異常の原因の追求に必要な星間塵フラックス推定の精密化のため、レーダー法の観測誤差評価についての定量的結果を得た。さらに、レーダー単体の観測に加え多地点受信網を追加した場合の星間塵フラックス推定のアルゴリズムを考案した。 5.上記のレーダー法を発展させて、宇宙線空気シャワーからのレーダーエコーの観測方法を考察・提案した。 6.惑星間空間衝撃波のモニタ観測を続行し、2005年9月7日のX17太陽フレアに伴って放出された惑星間空間衝撃波において、電子のフェルミ加速、非線形効果の発現についての証拠を得た。さらに。その衝撃波について、衝撃波構造、特に衝撃波角の推定を精密化し、誤差を従来の約1/3に減らした。 7.過去10年に蓄積された観測データを用い、別種の衝撃波(slow shocks)に伴うと考えられる惑星間空間における磁気リコネクションの観測例を収集し、粒子加速効果の定量的検討を行った。
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