研究課題/領域番号 |
17540288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
坂本 一之 千葉大学, 大学院・融合科研究科, 准教授 (70261542)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,810千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 低次元ナノ構造体 / 相転移現象 / 光電子分光 |
研究概要 |
Si(111)表面上に1原子層(ML)以下のユーロピウム(Eu)を吸着することによって形成する(擬)一次元ナノ構造体の表面原子構造と表面電子構造、ならびに吸着Euの価数を低速電子線回折と光電子分光を用いて調べた結果、I.Euの吸着量に依存して異なる(擬)一次元構造体が形成されること、II.もっとも小さい吸着量で形成される(3×2)構造体ともっとも大きい吸着量の(2×1)構造体が半導体的な電子状態を有することをもとめ、III.それらの表面原子構造を議論し、IV.中間相である擬一次元(5×4)構造体の表面原子構造モデルを初めて提案し、V.Euの価数に関してはどの構造体でも+2であることをもとめた。 不活性電子対の特性を有することから、Si表面上のタリウム(T1)原子は希土類元素と同様の価数転移をすると予測されていた。しかし、光電子分光によりT1の吸着量に依存した内殻準位を測定した結果、Si(111)表面上のTlの6s^2電子が不活性電子対を形成することでどの吸着量においても価数が1+であり、過去の文献に予測されていたような価数転移がないことを報告した。また、1/3MLのT1で形成される(√<3>×√<3>)表面の電子構造を測定し、他のIII族元素と同じ表面周期性を有するにもかかわらず、T1の価数が1価であることに由来して電子構造が異なることを求めた。 Si(111)表面上に3価の価数を示す希土類金属のうち、ディスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、ガドリニウム(Gd)やサマリウム(Sm)を吸着させて形成する希土類シリサイド薄膜の、希土類金属の吸着量に依存した表面構造と電子構造・状態調べた結果、希土類のイオン半径に依存した構造・電子状態を有することをもとめた。
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