配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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研究概要 |
本研究はm、山地原流域を対象と, 2H,18O, CFCsなど水及び物質循環に関わる同位体および溶存成分を併用することにより(マルチ・トレーサー手法),流域内部をも含めた降水から地下水そして流出に至る水循環の物理的なプロセスを定量化し,原流域から中流域における水循環機構をモデル化することを目的とした。 本年は,原流域の量水堰における水位観測を継続した他,流域全域において、CFCs分析用の湧水・地下水サンプリングを, 1月, 7月および11月に実施した。CFCsの分析結果によれば、上流域において濃度が高く、下流域において低い傾向が、季節を通じて認められた。CFCsを用い,ピストン流モデル(PM),拡散モデル(DM),指数関数モデル(EM)を適用し滞留時間の検討を行ったところ,上流部においてはPMあるいはDMを,中流部においてはEMを用いることが適当であると判断された。この結果求められた源流域における湧水の滞留時間は10〜20年,中流部のそれは15〜40年,下流部のそれは35〜70年以上とも積もられた。これは,地下水ポテンシャル,溶存成分から推測された地下水流動経路とも調和であった。 以上、CFCsを用いた地下水の滞留時間を推定することは、トリチウムや炭素では求められない詳細な解析を機能としCFCsの有効性が示された。
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