研究課題/領域番号 |
17540410
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
|
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
市野 美夏 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 研究員 (40376968)
|
研究分担者 |
増田 耕一 海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, サブリーダー (30181647)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,410千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 気候変動 / 気候学 / 気象学 / 環境変動 / 天気記録 / 古気候学 / 古気候 |
研究概要 |
歴史時代の天気記録から全天日射量を推定する場合、推定式作成時に用いた天気概況と歴史記録の天気用語の違いの較正が重要である。1838年〜1855年に天文台で観測時に記録された「霊憲候簿」(国立公文書館所蔵)の天気記録(記録地:小石川)と東京周辺に存在する同期間の複数の日記天気記録を用いて、天気記録の傾向を把握し天気用語の較正を試みた。霊憲候簿は日記天気記録と違い1日3〜4回の記録があるので、夜中の観測を除く3回の記録から天気概況(昼)の作成と同様に1日の天気を作成した。霊憲候簿と日記天気記録について、同日の天気記録を比較した結果、天気概況と日記天気記録との天気記録の違いは、1日数回の定時観測か、自由に1日1記録かという影響が大きいことがわかった。霊憲候簿と日記天気記録からの全天日射量推定値は、それぞれほぼ近い値を示した。中でも、関口日記(横浜市鶴見区の歴史記録)は1806年〜1901年の100年弱の記録があり、横浜の日照時間の記録ともわずかながら重複している。日照時間からの全天日射量の推定も試みており、ある程度信頼性のある約200年の長期時系列の推定およびその評価が可能となった。東京近郊については1720年〜1940年までの石川日記からの推定値も算出しており、関口日記との検証も進めている。1600年代後半の記録も存在することから、今後、さらに長期の推定値が得られると考えられる。日本全国各地の日記天候記録についても、16地点で推定を試みた。特に1830年代を含む記録について、その前後30年間の推定と1836年(天保の大飢饉)の変動について比較した。東アジア域の歴史記録については、中国華南における1700年以降、日分解能の天気記録の存在が確認できた。中国北部、モンゴル域については、天気記録は確認できなかったが、土壌水分や雪害の記録を入手した。これらの解析は今後の課題である。
|