研究課題/領域番号 |
17540471
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古屋 謙治 九州大学, 大学院総合理工学研究院, 助教授 (70229128)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | フルオロカーボン / プラズマ / 質量分析 / 気相成長 / 反応機構 / 薄膜 |
研究概要 |
Ar/CF_4プラズマ下流に存在する陽イオンや中性分子の質量分析を行った。その結果、陽イオンでは、C_nF_<2n+1>^+(n=1-7)、C_nF_<2n-1>^+(n=3-8)、C_NF_<2n-S>^+(n=4-9)が、中性分子ではC_nF_<2n+2>(n=2-7)とC_nF_<2n>(n=4-8)が観測された。陽イオンの成長過程について、量子化学計算結果と反応速度論の立場から考察を行い、C_nF_<2n+1>^+やC_nF_<2n-1>^+ではそれぞれ、C_2F_5^+やC_3F_5^+へのCF_2ラジカルの逐次付加によって成長していることが判明した。C_nF|<2n+1>^+系列やC_NF_<2n-1>^+系列の相対イオン強度は、反応速度式から得られた予測と極めてよく一致した。他の種々のパーフルオロカーボンプラズマについても同様の実験を行った。 Ar/CF_4/O2プラズマでは、上記の陽イオンや中性分子に加えて、酸素原子を含む質量数の大きな陽イオンとしてC_nF_<2n+1>O^+(n=2,3)やC_nF_<2n-1>O^+(2≦n≦7)が、中性分子ではC_2F_<2n<O(1≦n≦7)が観測された。陽イオンの量子化学計算結果により、C_nF_<2n-1>O^+は、C_nF^<2n+1>^+イオンにCOが付着することによって生成しており、また、C_nF^<2n+1>O^+は、C_nF_<2n+1>^+(n=1,2)とCOF_2との錯合体形成(化学結合ではない)によって生成していることが判明した。 Ar/c-C_4F_8プラズマ下流において、シリコン、アルミニウム、および銀基板上にパーフルオロカーボンポリマーを堆積させた。得られた膜の原子間力顕微鏡観察を行ったところ、膜表面の構造は基板の種類に大きく依存した。さらに、膜のX線光電子分光測定を行った結果、シリコン基板上の膜は側鎖の多い構造、アルミニウム基板上の膜は比較的長い直鎖構造、銀基板上では比較的短い直鎖構造を有していることが判明した。
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