研究課題/領域番号 |
17540476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ科学
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
河内 哲哉 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (40343941)
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研究分担者 |
内海 隆行 山口東京理科大学, 工学部, 教授 (50360433)
佐々木 明 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (10215709)
長谷川 登 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (50360409)
錦野 将元 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (70370450)
越智 義浩 (越智 善浩) 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (20370372)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | プラズマ物理 / レーザー科学 / X線レーザー / 干渉計測 / 流体シミュレーション |
研究概要 |
本研究課題では、ターゲット形状の工夫により、レーザーによるプラズマの加熱効率の向上を図ることを目的とする。通常の実験で使用される平板ターゲットをレーザーで照射した場合、生成する予備プラズマの電子密度空間はレーザー照射位置からほぼ均一に膨張する分布を持ち、その際、ターゲット表面から遠ざかるにつれて密度が徐々に下がるような密度勾配を持つ。プラズマを高効率に加熱するという観点から、この予備プラズマに加熱レーザーパルスを照射した場合、レーザー光は臨界密度近傍において屈折の影響により進路を曲げられる。結果として、加熱エネルギーの多くが狙った領域の加熱に寄与せずに周辺の不必要な領域を加熱することになり、加熱効率が悪くなる。そこで我々は、予備プラズマにおけるプラズマの上下方向の膨張を制約し、なおかつ加熱レーザーパルスを効果的に微小な領域に導くための形状として「くさび型」のターゲットの有用性に着目した。H17年度は、プラズマの干渉計測装置およびシャドウグラフ計測装置を開発整備した。それらを用いてくさび型ターゲットをレーザー照射した場合に生成する予備プラズマの密度分布の時間発展を観測し、予測されたプラズマ形状が実現されていることの確認と、加熱レーザーパルスを予備プラズマに照射する最適な時間を決定した。H18年度は加熱レーザーパルスによるプラズマの加熱効率の向上を確認するために、加熱レーザーパルスを照射した場合に発生するX線(波長領域0.8-1.5KeV)の空間分布をX線ピンホールカメラにより計測した。測定の結果、くさび型ターゲットを用いることで、平板の場合に比べ、X線の絶対輻射量で1桁近い増加を得た。これはくさび型ターゲットを使用する事で上下方向への加熱レーザーパルスエネルギーの散逸を防いだ結果、局所的な領域へのエネルギーの注入ができたことを示している。
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