研究課題/領域番号 |
17550028
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
折山 剛 茨城大学, 理学部, 教授 (90185687)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 有機触媒 / プロリン / マイケル付加 / ホモプロリン / チオール / 無溶媒 / 不斉合成 / プロリン系有機溶媒 / 不斉1,4-付加反応 / ヒドロキシプロリン / 疎水性 / 水中 / (S)-ホモプロリン / 不斉マイケル付加反応 |
研究概要 |
近年、プロリンあるいはプロリン誘導体を有機触媒として用いる不斉合成反応の開発・研究が活発に行われている。ただし、ケトンのニトロスチレン誘導体に対する不斉マイケル付加においては、いくつかの解決すべき問題点が残されている。(S)-ホモプロリン20mol%、塩基としてN-メチルモルホリン20mol%の存在下、溶媒としてt-ブチルアルコールを用いて反応を行うと、対応するマイケル付加生成物が高ジアステレオ選択的かつ高エナンチオ選択的に得られることを見出した。特に、ジエチルケトンとニトロスチレンとの不斉マイケル付加反応において、これまで報告されている反応例では最高の94%eeの光学収率で対応するマイケル付加体を得ることに成功した.次に、シクロヘキサノンをマイケル供与体として、種々のβ-ニトロスチレン誘導体に対する不斉マイケル付加反応を試みた。その結果、対応するマイケル付加体が高収率、高ジアステレオ選択的かつ高エナンチオ選択的に得られた。 次にさらに疎水性の高い有機触媒の開発を目指し、新規な有機触媒を設計、合成した。出発物質として安価に入手できるtrans-(S)-4-ヒドロキシプロリンを用い、6段階で67%という高収率で簡便に触媒を合成することに成功した。この有機触媒を用いて、種々のα,β-不飽和アルデヒドとチオールの反応を無溶媒条件で試みたところ、最高99%ee以上のほぼ光学的に純粋なスルフィドが得られることを見出した。この反応は補助物質である溶媒をまったく使用しないグリーンな条件で反応が進行し、反応にかかるコスト、環境への負荷を低減することができる。
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