研究課題/領域番号 |
17550031
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
市川 淳士 東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (70184611)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | カルボカチオン / フルオロアルケン / Friedel-Crafts反応 / 縮合環 / S_N2'型反応 / ヘリセン / 分子内環化 / 触媒反応 / 縮合多環式芳香族化合物 / ジフルオロアリル化 / 塩化ジエチルアルミニウム / S_N2´型反応 / トリフルオロメチルアルケン / 二環式ケトン / ドミノ環化 / 触媒 |
研究概要 |
フッ素は、強い電子求引性を持ちながら、その一方で非共有電子対の働きによりα位のカルボカチオンを安定化することができる。こうした興味深い性質を利用し、gem-ジフルオロアルケン(1,1-ジフルオロ-1-アルケン)のフッ素置換反応を用いることで、縮合多環式芳香族化合物の合成を達成した。 1,1-ジフルオロ-1-アルケンにプロトン酸を作用させて、末端炭素上にα位のフッ素で安定化されたカルボカチオンを発生させ、その分子内Friedel-Crafts反応を行うことにより、多環式縮合環が効率良く構築できることを明らかにした。ここでは、F-の脱離を伴って再びα-フルオロカルボカチオンが発生し、その加水分解により5〜7員環の二環式ケトンであるテトラロン、インダノン、ベンズスベロン誘導体を与えた。 より穏和な条件下で同様のカチオン環化を行う方法として、超強酸の代わりに触媒量のカチオン性パラジウム錯体と三フッ化ホウ素を組合せ用いることで、ジフルオロアルケンを効率よく活性化して環化を促進し、二環式ケトンへ容易に変換できることを見出した。 さらに、アリール基を二つ有する1,1-ジフルオロ-1-アルケンで反応を行い、中間に再度生じるα-フルオロカルボカチオンも分子内で捕捉すると、one-potで一挙にドミノ環化が進行し、二つのフッ素を各々分子内アリール基で置喚した四環式化合物が収率良く得られた。これらの環化生成物のうち6/6/6/6環系の生成物は、脱水素反応によりヘリセンへと誘導できた。 また、2-トリフルオロメチル-1-アルケンに塩化ジエチルアルミニウムの存在下、弱い求核種であるアレーンを作用させるとS_N2'型反応が進行し、上記の原料となるgem-ジフルオロアルケンが簡便に得られることを見いだした。
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