研究課題/領域番号 |
17550041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
佐藤 潔 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (40285101)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | アゾニアコロネン / 縮合多環芳香族化合物 / アゾニア化合物 / ヘテロコロネン / ヘテロヘリセン / 分子内Diels-Alder反応 / 光閉環反応 |
研究概要 |
フラーレンをはじめとする縮合多環芳香族化合物の炭素骨格の一部をヘテロ原子で置換したヘテロπ共役系分子は、母体炭化水素にはない特性を示すことから、光電子デバイス・有機磁性体・有機導電体などへの応用が期待され、その合成と物性評価は、基礎有機化学研究の大きな目標の一つとなっている。本研究では、次世代表示材料として近年研究開発が活発化している有機EL発光素子やディスコチック液晶分子のコアに利用されているコロネン分子に注目し、その橋頭位炭素を四級窒素で置き換えた「新規なカチオン型ヘテロコロネン(アゾニアコロネン)の合成と基本的な物性の評価を目的とした。 本研究費補助金期間(平成17-18年度)を通じて、以下の成果を得た。 1.アゾニアコロネン類の合成 アゾニア[6]ヘリセンの一方の末端ベンゼン環をチオフェン環に置き換えた1-チアアゾニア[6]ヘリセンの光反応により、分子内Diels-Alder反応を起こして、アゾニアコロネンが生成する新反応を発見した。この合成法を展開することで、アゾニアコロネンの他にベンゾコロネンやダブルコロネンおよびジアゾニアコロネンなどの新規化合物の合成にも成功した。 2.基本物性の評価 合成に成功したアゾニアコロネンの光学特性と会合体形成について、溶媒極性や濃度の変化ならびにポリアニオン性化合物(ポリマーおよび無機層状化合物)との複合化などから検討した。その結果、極性や濃度の上昇あるいはアニオン性ポリマーとの複合化によって、アゾニアコロネンの会合が促進され、エキシマー発光を示すことがわかった。一方、ポリアニオン性無機層状化合物との複合体では、層間にインターカレートしたアゾニアコロネンが二次元的に同一方向に配向したJ会合体を形成することを見出した。
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