研究課題/領域番号 |
17550048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
秋葉 欣哉 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20011538)
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研究分担者 |
柴田 高徳 (柴田 高範) 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80265735)
中井 浩巳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00243056)
菊池 那明 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (00434283)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 超原子価化合物 / 6配位リンアニオン / 4配位リンアニオン / 5配位炭素化合物 / 6配位炭素化合物 / 5配位リン化合物 / 超原子価 / 6配位炭素種 / チオキサンテンアレン / 6配位リン化学種 / ホスホラニドアニオン |
研究概要 |
1、6配位のアニオンであるリン化合物(12-P-6)は一般に不安定であり、単離は困難である。 これを安定化するために、2座配位子であるMartinリガンド(ヘキサフルオロベンジルアルコール)を2個用いて4配位のリンのアニオンであるボスホラニドアニオン(10-P-4)を系中に発生させた。これに共役アルデヒドや1,2-ジケトンを付加させ、リンの原子価を拡張し、6配位のボスファートアニオン(12-P-6)を生成させ、それらの単離と安定化を試みた。1,2-ジケトンであるフェナントレンキノンの場合は付加体が安定に単離され、X線回折により、構造を決定した。その他の場合は、系中で6配位のホスファートアニオン(12-P-6)の生成を確認できた場合もあるが、一般的には、加水分解されたアルデヒドとして、5配位の付加体(10-P-5)が高い収率が得られた。これらは2,4-ジニトロフェニルヒドラゾンとして構造を確認した。 2、17年度に、5配位の炭素化合物(10-C-5)の合成と構造決定を報告した。さらに、中心原子をホウ素にした超原子価化合物を種々合成して、超原子価結合に対する置換基の電子的影響を明らかにした。本年度は、それに続いて6配位の炭素化合物(12-C-6)の合成に挑戦した。これは極めて新規でユニークな化合物であるので、種々な系を設計し、その可能性を検討した。その結果、チオキサンテン骨格を1,3-位にもつアレンを合成し、その2個の硫黄原子をともにメチル化することにより、6配位の炭素化合物(12-C-6)の創製に成功した。このメチル化には、リード教授(Riverside, California, USA)の開発したカルボランを用いて、初めて成功した。 3、パラトリル基とパラトリフルオロフェニル基を1価の置換基とするベンタアリールアンチモンの全ての置換体を合成し、それらの気相熱分解により、両置換基のリガンドカップリング反応の選択性を実験的に決定した。この結果から、アピカル位の置換基同士が選択的にカップリングすることを見出した。 これにより、カップリング反応における置換基の[memory effect]を提唱した。
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