研究課題/領域番号 |
17550107
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
南 達哉 大阪市立大学, 大学院工学研究科 (70251931)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 第三級ボスフィン / ボスファアルケン / 付加反応 / 光学活性化合物 / 触媒反応 / 不斉合成 / 第三級ホスフィン / ホスファアルケン |
研究概要 |
ボスファアルケンのリンー炭素二重結合への付加反応を利用して高効率に光学活性な第三級ホスフインを合成することを目指して本研究は進められ、次の3点が成果として得られた。 1.新しいボスファアルケンの合成法の開発 炭素原子上の置換基にオルト置換フェロセン誘導体、オルト置換芳香環、およびトリカルボニルクロム基が配位したオルト置換芳香環をもつボスファアルケンを合成した。いずれの場合も、対応するアルデヒド誘導体からボスファPeterson反応を利用して、良好な収率で安定なホスファアルケンが合成できた。 2.リン-炭素二重結合への立体選択的な付加反応の開発 2価のパラジウムがボスファアルケンを活性化するアルコキシパラデーションを行った。このとき、ホスファアルケンのπ平面を区別するため、フェロセンおよび(アレーン)クロム錯体の面不斉を利用した。反応は、立体選択的に進行し、ボスファパラダシクロプロパンを含むpincer型パラジウム錯体を良好な収率で与えた。 次に、トリカルボニルクロム基の電子求引性がホスファアルケンを活性化する求核付加反応を行った。このとき、チオラートアニオンが求核反応剤として優れていることを見出した。とくに、オルト置換クロム錯体で反応を行うと、面不斉によりジアステレオ選択性が発現した。 3.incer型パラジウム錯体を用いた不斉触媒反応の開発 合成したホスファパラダシクロプロパンを含むpincer型パラジウム錯体を用いた、アリルスズ化合物-とアルデヒドとの反応、およびアリールホウ素化合物とアルデヒドもしくはα,β不飽和ケトンの反応を検討した。いずれも付加体を中程度の収率で与えたが、光学純度は低いものであった。高いエナンチオ選択性を発現するためには、さらなるホスファアルケンの設計・合成が不可欠であることがわかった。
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