研究課題/領域番号 |
17550144
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境関連化学
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研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
山内 繁 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 教授 (30279509)
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研究分担者 |
川井 安生 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 准教授 (80279512)
澁谷 栄 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 流動研究員
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | リユース / 木質材料 / 安全性 / 異物識別 / ラマン分光法 / 赤外分光法 / 顕微分析 |
研究概要 |
環境・森林資源保護の観点から、木質材料の開発を見直す動きがひとつの大きな流れとなっており、樹皮や間伐材、あるいは廃木材などの有効利用が検討されている。なかでも建築廃材をはじめとする廃木材をいかにして再使用・有効利用するかが、木材産業が抱える最も重要な課題のひとつである。しかしながら、廃木材には木材以外の物質、いわゆる異物が含まれている場合もあり、安全な再利用のためには異物の検出・識別が不可欠である。 われわれは迅速で簡便な異物分析法を確立するために、まず赤外分光法、ラマン分光法、蛍光X線分析などについて、個々の分析法の木材中の異物分析における特長及び有用性を示した。そして、これらの分析法を組み合わせて、試料の前処理として湿式操作を必要としない、以下に記す系統的な異物検出システムを考案した。 まず、赤外分光法またはラマン分光法によって廃木材の測定を行い、接着剤、保存剤、塗料等の有無を調べる。異物が検出された場合はその同定・識別を行い、さらに必要に応じて顕微分析等を行って木材中での分布を調べる。また、ホルムアルデヒド系接着剤が検出された場合はガスクロマトグラフィー等によりVOCsの分析を行う。また、塗料、顔料、保存剤など無機物質の含有が予想される場合は、蛍光X線分析により元素分析を行う。 以上がわれわれの考案した木材中異物識別システムであるが、現在はまだ廃木材試料を実験室において分析している段階である。しかし、いずれの分析装置も可搬であり、部分的な改造によって工場等の現場における稼働が可能である。今後はより簡便で実用性の高い分析システムの構築を目標として、研究開発を進めていく予定である。
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