研究課題/領域番号 |
17550147
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境関連化学
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
藤田 賢一 独立行政法人産業技術総合研究所, 環境化学技術研究部門, 主任研究員 (10242934)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | Diels-Alder反応 / Mannich反応 / デンドリマー / ルイス酸 / ルイス酸触媒 |
研究概要 |
ポリ(アリールエーテル)デンドロンを有するデンドリマー型2,2'-ビピリジン配位子とトリフルオロメタンスルホン酸銅(II)(銅トリフラート)より調製されるデンドリマー型銅トリフラート触媒を用い、まずジクロロメタン中Diels-Alder反応を行なったところ、デンドリマーの世代伸長に伴い収率の向上が確認された。 次に第2世代のデンドリマー型銅触媒を用い、水中で種々のアルデヒドとo-アニシジンとケテンシリルアセタールとのMannich反応を行ったところ、水中で良好な収率で対応するβ-アミノエステルを得ることができた。一方アセトフェノンのシリルエノールエーテルと第2世代のデンドリマー型銅トリフラート触媒を用い同様にMannich反応を行ったところ収率は低下した。 そこで種々の世代のデンドリマー型触媒とアセトフェノンのシリルエノールエーテルを用い世代と収率との相関について検証した結果、デンドリマーの世代伸長に伴い収率は向上し、デンドリマー効果が観測された。デンドリマー型触媒は水には難溶であるが、これらの結果はデンドロン骨格が水中では疎水性反応場として働き、立体的に空いているデンドリマーコア部の近傍で有機反応が促進されたためと思われ、これより水中での有機合成における、デンドリマー内部の疎水性反応場としての有効性が実証された。 そこでミセル型触媒の開発を目指し、デンドリマー型ビピリジン配位子の最外殻にトリエチレングリコール基を導入した両親媒性層ブロックデンドリマー固定型ビピリジン配位子を新規合成し、これより調製される両親媒性デンドリマー固定型銅触媒を用い水中でMannich反応を行ったところ、収率は低下したものの、トリエチレングリコール基の導入によりデンドリマー型銅触媒は水に溶解し、ミセル形成による反応の進行が示唆され、水中での有機合成に適した新規触媒設計指針を示すことができた。
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