研究課題/領域番号 |
17550174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
前田 和之 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (60343159)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | メソポーラスシリカ / アゾベンゼン / 光スィッチング / 吸着特性 / 光スイッチング |
研究概要 |
先端にカルボキシル基(CAz6Br)、カルボキシメチル基(C1Az6Br)を有するアゾベンゼン誘導体(Az)分子を合成し、メソポーラスシリカMSU-Hの細孔表面にアミノプロピルシリル基を介して結合させた。また、先端に四級アンモニウム基を有するAzを結合させたNMe_4Az-MSU-Hの合成にも成功した。いずれのAz修飾MSU-Hについても、XRD、窒素吸着等温線から均一なメソ孔の維持を確認するとともに、可視光及び紫外光の交互照射によるAzの可逆的なシスートランス異性化を確認した。 C1Az6-MSU-Hを用いて種々の色素分子の液相吸着を行い、吸着挙動の光応答性について検討した。その結果、水溶媒系でカチオン性色素であるニュートラルレッド及びブリリアントクレシルブルーについて紫外・可視光の交互照射による可逆的な吸着スイッチングが観測され、直鎖アルキル基を有するAzの場合と同様に、シス体よりトランス体の方が色素を多く吸着した。Azのカルボキシル基と色素分子のカチオンとの相互作用により、色素分子の光応答性の配向変化が吸着量の違いを生じたと考えられる。 さらに、陽極酸化アルミナ基板(AAO)を基板として、基板細孔内にMSU-H前駆体ゾルを吸引させ水蒸気処理することによりメソポーラスシリカ/AAOコンポジット膜を合成した。無吸引の膜ではMSU-Hと同様のXRDパターンを示したのに対し、吸引膜では明瞭なXRD回折線を示さないにもかかわらずMSU-Hと同様の細孔径を示したことから、基板垂直方向に配向したMSU-Hが生成していると考えられる。今後、このコンポジット膜に各種Azを結合させ、色素分子の配向変化を確認する予定である。
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