研究課題/領域番号 |
17560007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
伊藤 稔 信州大学, 工学部, 教授 (80126664)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 光物性 / イオン結晶 / エネルギー変換効率 / 2光子カスケード放出 / オージェ・フリー発光 / 内殻正孔 / 蛍光材 / 量子効率 / カソードルミネッセンス / 発光効率 / 発光寿命 |
研究概要 |
現代社会においてディスプレイ(表示装置)は、人間とその外的世界をつなぐインターフェースとして極めて重要な役割をもつ。表示装置の基本的な性能は、そこで使われる蛍光材の性能で決まる。本研究では、内殻正孔と価電子帯電子との結合遷移に伴う可視から紫外域にかけて生ずる新しいタイプの発光(オージェ・フリー発光(AFL))を利用することにより、量子効率が1以上となる高輝度の蛍光材を開発することを目的としている。AFLの特徴は、1)発光効率が高い、2)室温以上の高温度域まで安定に発光する、3)ナノ秒程度の短寿命である、4)材料の形態によることなく観測される、などである。 AFLを生ずる各種の粉末試料の発光特性(発光効率、発光スペクトル、発光寿命)について、励起光源として岡崎市の自然科学研究機構分子科学研究所に付置されているUVSOR施設のシンクロトロン放射光を用いて測定を行った。更に、当研究室所有のNd:YAGレーザとグレーティング分光器・CCDカメラとを組み合わせた光学系を新たに構築し、時間分解発光スペクトルの測定も実施した。これらの実験結果をもとに、高輝度蛍光材の開発に不可欠である、発光中心の同定や試料の品位(不純物や格子欠陥の有無など)を調べることができた。本研究の成果は、高度情報化社会における表示装置の重要性に鑑み、高い社会的貢献度を有するものと期待される。
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