研究課題
基盤研究(C)
最先端LSI用基板としてのSOI(silicoll on insulator)ウエーハの製造につながる、新しい発想のSi基板への埋め込み酸化膜の形成の可能性について調べた。SOIウエーハは、ULSI用の基板としてデバイスの低電圧化、低消費電力化、高速化を可能とする特徴を持つ。SOIウエーハの製造方法は張り合わせ法によるものと、酸素イオン注入によるものに大別され、それぞれに完成度の高い製品が市販されているが、複雑で高度の技術を要する貼り合わせ工程やイオン注入工程がSOIウエーハの品質と価格を支配している。そこで、Si表面下一定の深さに一様なダメージ層を作り、酸化雰囲気中で高温アニールすることにより、ダメージ層に酸化膜を析出させることを試みた。本研究では、MBE法により一様な欠陥層を導入したSiエピウエーハ作成すること、次にそのウエーハを酸化雰囲気中で高温アニールし、欠陥層への酸化膜(層)析出の可能性について調べた。イオン注入を用いないで一定の深さにダメージ層を作るため、固体ソースシリコンMBE装置を用いて結晶成長の途中で成長条件を変化させ欠陥の導入を行った。すなわち、2000A程度SiをMBE成長させた段階で、欠陥層を導入するため、(a)基板温度を変化させる、(b)ゲルマニウム層を1〜数層挿入したりSi-Ge層をサンドイッチさせる、ことによって結晶性の悪い層を数層成長させ、その上に結晶性の良い層を成長させた。この試料を酸化雰囲気でアニールすることによりダメージ層に酸素を析出させ、埋め込み酸化膜の形成について調べた。しかし、SIMS測定では所定の深さに酸素の析出は確認できていない。この原因として、ダメージ層の緩和が速いこと並びに最上面のSi層が厚すぎることが考えられる。今後は、拡散速度の遅い元素を挟んでダメージ層を形成する。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (16件)
Appl. Phys. Letters 89
120007183055
Jpn. J. Appl. Phys. 45-9
ページ: 6795-6799
10018245181
Appl.Phys.Letters 89
Jpn.J.Appl.Phys. 45(9A)
Jpn. J. Appl. Phys. 45・9A
Thin Solid Films 476-1
ページ: 125-129
Appl. Phys. Letters 86
Phys. Rev. B 72-4
ECS Transactions 1-1
ページ: 39-48
Thin Solid Films vol.476-1
Appl.Phys.Letters 86
Phys.Rev.B 72(4)
ECS Transactions Vol.1 No1
ECS Transactions 1(1)