研究課題/領域番号 |
17560054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工学基礎
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研究機関 | 熊本電波工業高等専門学校 |
研究代表者 |
紫垣 一貞 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (50044722)
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研究分担者 |
大山 英典 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 教授 (80152271)
葉山 清輝 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (00238148)
工藤 友裕 熊本電波工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (90225160)
高倉 健一郎 熊本電波工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (70353349)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 放射線 / 宇宙環境 / 半導体デバイス / 特性劣化 / 格子欠陥 / SiGe / 陽子線 / 電子線 / 照射損傷 / 高温照射 / GaN LED / 歪Si / MOSFET |
研究概要 |
近年の国際宇宙ステーション計画に代表されるように、マルチメディア関連産業は膨大なビジネスの国際化を導き、これに伴う人工衛星を介した国内外間通信の安定化と信頼性向上は必要不可欠である。国内における半導体デバイスや材料の放射線損傷研究は、宇宙航空研究開発機構等が中心となり遂行されているが、照射線源や照射温度、並びに対象デバイスの限定等の未解決な問題点が残されている。こうした状況を踏まえて本研究では 1.照射線源として、電子線と高エネルギーに加速した水素原子核(陽子線)を選定し、また、先端デバイスとして期待されているSiCやGaN系発光ダイオード・トランジスタ、更に、SOI基板上のMOSトランジスタやSiGeダイオード等を取上げる。 2.より実際の放射線環境に近づけるために、電子線の線量率を変化させた詳細な照射を実施する。 実験対象デバイスにはSiCダイオードとトランジスタ、ゲート長が0.1〜0.4μm、ゲート酸化膜の厚さが3nmSOI(Silicon on Insulator)MOSトランジスタ、並びにSiGe系ダイオードを取り上げ、これらに電子線と陽子線を照射して、電流/電圧特性とDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)法による基板材料中の既存格子欠陥を測定した。その結果、以下の事が判明した。 1)FD型SOI-MOSデバイスは、ヒステリシスを持つ電気的特性の劣化は室温照射より高温照射の方が小さくなる傾向がある。これはPD(非完全空乏)型も同様の傾向を持つ。 2)SiGeダイオード構造の陽子線照射損傷はSiGe層中に照射により導入された欠陥(Bと空孔との複合欠陥)が主に寄与している。併せて、Ge含有量が大きい程、劣化が少ない。 3)SiCトランジスタでは、同じ照射量を照射したSiトランジスタに比べて、2桁程、耐放射線性に優れている。併せて、劣化はゲート界面近傍の欠陥が大きく関与している。
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