研究課題/領域番号 |
17560072
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
広江 哲幸 (廣江 哲幸) 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90218826)
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研究分担者 |
藤原 和人 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50219060)
波多 英寛 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (30381007)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,580千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 衝撃波 / 力学特性 / モーメンタムトラップ / 硬度測定 / 小型引張・圧縮試験片 / 材料脆化 / 硬度 / 小型強度試験片 |
研究概要 |
強い衝撃波透過による部材の力学特性変化を把握しその結果を円筒の爆発分裂モデル構築への適用するための実験と数値解析を行い、3年間の成果として下記の結論を得た。 1.3種類の素材304SS材、A2017材、A5052材を対象として衝撃波透過による強度特性変化の把握を試みた。試験装置は、細線列爆発を利用した平面爆轟波を供試体円板に入射させるスポール実験装置を応用し、供試体の外側にモーメンタムトラップ平板を設置させた。各部の寸法を数値解析を用いて設定すれば殆ど引張波の影響のない供試体が回収できる。さらに爆薬PETNと供試円板TPの間に緩衝材としての空気層ATを設け、負荷圧縮圧の減少調整も実施した。AT厚さは数値解析によって円筒爆発における空気層の周方向圧縮応力緩和効果と同等になるように10mmに設定した。 2.衝撃波通過材から採取したミニチュアTPを用いての引張試験の結果、全ての衝撃波通過材で引張強度上昇が確認できた。また、延性についてはほとんどの衝撃波通過材は、処女材より脆化したが、SUS304AT付のみは処女材と同等かそれ以上の伸び・絞り値を示していた。また圧縮試験結果、比例限強度σpは、衝撃波強さに比例して上昇していた。代表流れ応力としての20%応力値σ0.2に関しては、304SSとアルミ合金A2017、A5052はそれぞれ特徴があった。即ちSUS304では、処女材と衝撃波通過材の加工硬化の度合いはほぼ同等であったが、A2017とA5052では、処女材は緩やかな加工硬化を示し、衝撃波通過材は、比例限応力に達した後、加硬化はせず、試験片の応力レベルはほぼ一定だった。 3.304SS材円筒とA5052材円筒の爆発分裂エネルギー推定について 304SSは、衝撃波が通過することで処女材よりも分裂エネルギーの指標は上昇する傾向にあるが、A5052の場合は下降する傾向にある。円筒の爆発分裂実験の結果と比較すると、大筋同様の傾向を得たといえる。 以上の結果より、これまで明確でなかった衝撃波通過による強度特性変化が明らかになり、円筒の爆発分裂挙動の考察にこの結果を導入できることが分かった。
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