研究課題
基盤研究(C)
レーザ干渉測長器(以下、レーザ測長器と略す)は、超高精度・非接触測定・設置の簡便さなどの特徴を生かし、超精密加工機、超精密形状測定機、半導体製造装置等のスライド移動量の計測に広く用いられている。一方で、レーザ測長器は、気圧・温度・湿度等の変化により測長誤差を生じることが知られており、測長器利用の環境管理が重要な課題となっている。我々は、レーザ測長器の適用対象として超精密加工機を取り上げ、加工物の形状誤差と気圧変化との因果関係を明らかにし、さらに、温度と湿度に加えて気圧を外気に対し常に陽圧に保つ『押し込み型制御』の試作品を完成させた。『押込み型制御』の難点は、外気の気圧変化に対し常に陽圧を維持するため、チャンバー内外の差圧が非常に大きくなる点である。既設の加工機にも後付け対応可能なように、安価な市販の断熱パネルによる組み立て方式を採用するためには、差圧を±20hPa程度に抑える必要があった。本研究では、『押し込み型制御』から(チャンバー内の気圧を陰圧にも陽圧にも制御可能な)『陰圧・陽圧混在型制御』へ転換することで、差圧±20hPa(変動幅で40hPa)の範囲で使用可能な環境一定制御チャンバーを実用化した。平成17年度には、(1)気圧制御方式の『押し込み型制御』から『陰圧・陽圧混在型制御』への改造、(2)環境一定制御チャンバーの制御性能と長時間稼動時の安定性・再現性の評価、(3)ポンプユニット、圧縮空気、ミストスプレー等の加工機周辺機器の影響調査を実施し、平成18年度には(4)工具-工作物間の相対変位測定による環境補償効果の実証試験、(5)環境一定制御チャンバーの最適化と改造、(6)モデル加工実験による環境補償効果の検証と環境一定制御チャンバーの総合的評価を行った。その結果、加工精度PV=100nm以内を実現することができた。
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すべて 雑誌論文 (18件)
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