研究課題/領域番号 |
17560190
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
上宇都 幸一 大分大学, 工学部, 教授 (20038029)
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研究分担者 |
斎藤 晋一 (斉藤 晋一) 大分大学, 工学部, 助手 (70253771)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 熱工学 / 流体工学 / Joule-Thomson効果 / 多孔体 / 衝突噴流 / 絞り / 冷却 / CO_2 / 流体 / セル状多孔体 / 噴流熱伝達 / ジュール・トムソン効果 / 対流伝熱 / LSI冷却 |
研究概要 |
1.Joule-Thomson効果を考慮した均一熱熱流束加熱壁条件下円筒状球状粒子充てん層内強制対流熱伝達の解析モデルを提案し、実際に数値計算を行った結果Joule-Thomson係数(μ_<JT>)が正の気体では、伝熱促進が、又、μ_<JT>が負の場合、熱伝達劣化が生ずることが示された。又、これらの効果は、管径-粒径比が大きい程、又、入口圧Poが一定ならレイノルズ数Reが大きい程大きい。逆に、Reが一定なら、Poが小さい程大きいことがわかった。 2.断熱壁円筒状球状粒子充てん層内CO_2ガス流動実験の結果、(1)多孔体による圧力降下のために、Joule-Thomson冷却が生じ、軸方向に温度低化が生ずる事、(2)圧力降下は、同一レイノルズ数ならば、粒径が小さい程、又、同一粒子径ならば、Re数が大きい程大きくなるので、それに従って、温度降下も大きくなる事、(3)前述の項目1の理論モデルを基礎に誘導した一次元断面平均モデルにより、流れ方向の圧力降下、温度低下が定量的に予測可能であることが示された。 3.実在気体が流動する非等エンタルピー流動過程での温度変化を定量的に予測する1次元モデルを提案し、その妥当性を検証するために、供試流体としてCO_2、N_2、H_2ガスを用いて実験を行った。その結果、解析モデルによる予測は、十分な精度で実験を再現することが示された。 4.電子機器冷却法としで、発熱面上にセル上多孔体を設置し、それを一種の拡大伝熱面として機能させ、それをフランジ付きノズルで噴流冷却した場合の伝熱促進効果を実験的に調べた。多孔体素材としてAg、Cu、Ni、Ni-Crを用い、厚さを0.5〜10mm、空隙率を0.86〜0.96、PPIを7.4〜111の範囲で変化させた。又、気体としては、N_2とCO_2を用い、CO_2の場合には、入口部で絞る実験も行った。その結果、(1)セル状多孔体を伝熱面上に設置した場合、多孔体厚さがほぼ5mm以下であればN_2、CO_2いずれの場合でも設置しない場合より伝熱が促進されること、(2)CO_2ガスを用い入口部で絞ると(5bar-gauge)絞らない場合より最大で60%もの伝熱促進効果が達成される事、又、この場合、180W程度の発熱量のLSIチップでも許容温度内で冷却可能である事が、示唆された。
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