配分額 *注記 |
3,540千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
本研究では,複数レーザビームによる光ピンセットと画像処理による特徴抽出技術の統合・融合化により,棒状,非球状,ひも状など様々な形状のマイクロ物質の非接触マイクロ操作のための要素技術開発と,マイクロ作業の自動化の可能性に関する知見を得ることを目的として研究を実施し,以下の結果を得た. 1.非球状物質の3次元姿勢操作として,(1)3ビーム光ピンセット法による光軸方向の傾き角制御,(2)走査型マニピュレーション法による3次元の回転と並進運動の制御,(3)走査型の走査方向と長さのリアルタイムでの変更によって生じる「てこの効果」を利用した動的3次元姿勢制御の3つの操作法を提案し,これら3次元操作法の有効性を珪藻やウイスカのマイクロ操作で実証した. 2.円ハフ変換や一般化ハフ変換を用いて実時間で顕微鏡カラー画像からマイクロビーズや珪藻などの微小物を検出し,検出したこれら微小物に時分割光ピンセット法を用いて生成した多点光ピンセットビームを照射することで自動的に安定して捕捉し,その後配向姿勢を制御しつつ移動させることなどに成功した.これら結果により,実時間画像処理と光ピンセット法の統合による顕微鏡下のマイクロ作業の自動化の可能性とその有効性を実証することができた. 3.ガラスキャピラリによる極微量マイクロ試料の顕微鏡下への定量的な取り出し法,PDMS製のマイクロ流路中を流れるマイクロビーズ,細胞等を異なった位置に配置した回収用ウェルに光圧を利用して能動的に分別できること,ひも状の1分子DNAを塊状に可逆的に形状を変換することで光ピンセットによりサイズごとに分別できることなどを実証した.
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