配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
静電気放電(Electrostatic Discharge: ESD)は広帯域・高速なパルス状の電磁波として伝搬するため,電子機器の電磁波障害を引き起こす大きな原因となる.したがって,ESDから放射される電磁界の性質を知り,予測することが望まれる.本研究では,伝送線路終端にある放電電極とグランドプレーン間の微小ギャップ間放電によって発生する電磁界と流れる電流に着目した.放電電極とグランドプレーン間の微小ギャップ部分の性質は,放電により,時間的に変化するため,伝送線路終端にある放電電極とグランドプレーン間の微小ギャップ間放電によって発生する電磁界に関して,微小ギャップ部分の電気的性質の時間変化に合わせた電磁波発生源としてのモデルを提案した.放電時に流れる電流と提案したモデルから計算した電界および磁界を,測定した電界,磁界とそれぞれ比較した.その結果,微小ギャップ部分の性質の時間変化を考えた電磁波発生源としてのモデル化が成り立つことが明らかになった.また,低電圧のESDは高電圧のESDよりも電子機器の動作に与える影響が大きいことが知られているが,従来,ESD放射電磁界の電圧依存性についてはまだ十分検討されていなかった.そこで,方形半ループ電極構造の模擬ESD発生装置を試作し,印加電圧を変化させてESD放射電磁界の測定,およびFDTD(Finite Difference Time Domain)法によるシミュレーションを行った.各電圧における測定結果とシミュレーションを比較検討した結果,800V付近を境に電磁界波形の特徴が異なることも明らかになった.
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