研究課題/領域番号 |
17560257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原 一広 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (00180993)
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研究分担者 |
岡部 弘高 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (90221142)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 白濁現象 / ナノスケール構造 / 小角X線散乱 / 海島構造 / 光学特性変化 / 力学特性変化 / ゲル / 構造 / 白濁 |
研究概要 |
本研究の最終目的は、色素増感能により可視域の光工ネルギーを高効率で化学工ネルギーに変換・蓄積し、必要に応じて電気出力する色素増感光電変換蓄電素子を構築する事を最終目標とし、最適物質の探査、基板の微細構造作成技術の確立等、目標達成の為に必要な要素技術の確立を推進する事である。 この研究を進めて行く段階において、主な光学変換機能材料としてのタングステン酸ゲルがその形成過程において当初予想していた以上に白濁するという現象が観測された。試料の白濁は、光が試料内部へ進入して光電変換される前に多重散乱により試料外へと排出される事を示し、実効的な試料内部への進入光量を著しく低減し性能に大きな低下を与える。また、高効率化の為には電解質と大きな接触面積を持つ母材作成が必要であるが、その1つの候補として考えているナノスケールの海島構造を持つN-isoprpyl acrylamide/sodium acrylate共重合体においてもある組成において白濁現象が観測された。目論見としてはこの海島構造のクラスターに機能物質を不均一吸着させ、広い表面積を持つナノスケール構造体をつくろうというものであるが、この母材の白濁現象も本研究の成果に大きな影響を与えると考えられる。これらの機能材料であるタングステン酸ゲル、及び、ナノスケールの海島構造を有する母材であるN-isoprpyl acrylamide/sodium acrylate共重合体の双方において白濁現象が観測され、大きな影響を与えると考えられる為、これらの現象の観測以降、白濁現象が物性に与える影響を明らかにする事に特に注目してシンクロトロン光によるX線小角散乱を始め様々の方法を用いて研究を行なってきた。 これからはこれまでの成果を基にこの白濁現象を低減する手法を確立し、最終目的である色素増感光電変換蓄電素子を構築する事を目指して研究を進めていく予定である。
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