研究課題/領域番号 |
17560332
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
通信・ネットワーク工学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
加藤 聰彦 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助教授 (90345421)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | アドホックネットワーク / センサーネットワーク / ルーチング / ネットワーク / アドホック / センサー |
研究概要 |
高密度かつ大規模に分布したセンサーのためのアドホックネットワークを構築するために、本研究では、無線伝播範囲内の多数のセンサーノードから効率的な中継処理を行うノードを選出し、また多数のノードからなるネットワークを自律的に構築・再構築するための方式について検討した。平成17および18年度において下記の研究を実施した。 1.無線伝播範囲内でなるべく離れた位置に存在するノードに中継処理を行わせる方式 隣接ノードの情報を定期的に交換することにより、各ノードが2ホップ以内の無線伝播範囲に存在するノードの情報を入手し、それに基づき中継処理を行う代表ノード(以下ランドマークノードと呼ぶ)を選択する方法を考案した。具体的には、有線回線で接続されたセンサーノードから順に周りのランドマークノードを決定し、すべてのノードがランドマークノード経由で通信可能となるように、ランドマークノードを決定する。 この方法をネットワークシミュレータにより評価したところ、高密度な場合においてもネットワーク全体のノードが限られた数のランドマークの隣接ノードとなっていることが確認できた。 2.高密度かつ大規模なアドホックネットワークに適したルーチング方式 この課題については、AODV(Ad hoc On-demand Distance Vector)ルーチングを拡張し、ノードの無線伝播範囲に多数のノードが存在するようなネットワークで、あるノードと離れたノードにのみRREQメッセージを再ブロードキャストすることにより、中継数の少ない経路を確立する方式を提案した。 その結果、隣接ノード数の1/2から1/6程度のノードを用いて経路制御メッセージの転送が可能であり、ネットワーク上で転送される経路制御メッセージの累積数を、1/2から1/4に減少させることが可能となった。また、経路制御メッセージ総数と、宛先ノードで受信されたデータパケットの総数の時間的変化について比較を行ったところ、提案方式は従来に比べて、経路制御メッセージを3分の1程度に減少させ、データパケットロスを5%程度減少させることが可能となった。
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