配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
現在、CPUの進化は大きな節目を迎えている。CPUを高速化する手法として動作周波数を上げる方法が限界に達し、1個のCPUに複数のCPUコア(演算処理の中心)を搭載する方法(マルチコア)が主流となりつつある。ただし,マルチコア・プロセッサを使用すれば,ただちにその性能が享受できるわけではなく,マルチコアに対応したソフトェアが必要となる。すなわち,この技術を活用した並列計算をサボートするソフトウェアの整備が必須である。一方,先進的な制御理論が構築され,ますます複雑な計算処理が必要となり,効率的に制御系設計を実行できる安価で使いやすいCAD環境が強く望まれている。本研究では,マルチコア・プロセッサを活用する並列計算手法を確立し,制御系の解析,設計,シミュレーションを効率的に実行できるCADシステムを開発することを目的とする。具体的に以下の内容を実施した。 1.クアッドコア・プロセッサを2個搭載したコンピュータにより擬似オクタコア・プロセッサ環境を構築し、マルチコア・プロセッサの能力を活用できる手法を検討した。その結果、必要メモリの少ない単純処理について、マルチスレッド並列化により高いスケーラビリティを確認した。 2.マルチスレッド等の並列化手法を柔軟に選択できる並列計算フレームワークを設計した。このフレームワークを用いると、並列処理手法を柔軟に選択できるので、プロセッサのアーキテクチャの移行期においても、コンピュータの性能を活用できる。 3.制御系の解析、設計、シミュレーションからリアルタイム制御実験までをシームレスに実行できる環境を構築し、演習および実験で使用し、その有効性を確認した。現在、開発したシステムのインターネットを介した公開の準備を進めている。
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