配分額 *注記 |
3,440千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
発色に伴う吸光度の変化量が大きく,消色速度が遅いフォトクロミック材料としてBLMB(10-benzoyl-N,N,N',N'-tetramethy1-10H-Pheno-thiazine-3,7-diamine)が,また, BLMBを溶解する溶媒としてはtoluene,2-butanone,2-propanolが適していることが明らかとなった。 BLMBの吸光度と紫外線照射線量との間には低線量域(5mJ/cm^2)から高線量域(120mJ/cm^2)まで高い直線関係が認められ,また,紫外線照射以外の要因による発色あるいは消色は認められなかった。 カプセル膜材としてゼラチン,尿素樹脂,メラミン樹脂,ウレタン樹脂,ポリウレア樹脂を候補とした。カプセルはいずれも乳化攪拌法で調製した。 試料にマイクロカプセル線量計を添加後,静止状態および混合状態で紫外線を照射し,マイクロカプセル線量計の測定値から求めた線量分布と計算で求めた線量分布とを比較することにより,開発した線量計を用いた線量計算の妥当性を評価した。その結果,混合系で紫外線を照射した場合,個々のカプセルに照射される紫外線線量はおおむね均一となることからヒストグラムはシャープとなった。一方,静止系で紫外線を照射した場合は個々のカプセルに照射される線量に分布(50〜23mJ・cm^<-2>)が生じることからヒストグラムがブロードになった。また,平均紫外線照射線量をヒストグラムの中央値から算出したところ,混合系で35mJ・cm^<-2>,静止系で33mJ・cm^<-2>となり,計算値(35mJ・cm^<-2>)とほぼ一致した。以上の結果から開発したマイクロカプセル紫外線線量計で紫外線照射線量分布を測定できることが示唆された。
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