研究課題/領域番号 |
17560497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
横山 裕 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (00231689)
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研究分担者 |
小野 英哲 東北工業大学, 建築学科, 教授 (80108240)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ペット / 床 / すべり / すべり試験機 / 評価指標 / 評価方法 / 住宅 |
研究概要 |
近年、屋内で飼育されるペットが急増しており、単なる飼育動物ではなく家族の一員として人間同様大切に扱われるようになってきている。しかし、建築物の床は、従来人間の安全性,快適性を主眼として開発,設計されており、ペットにとって危険な床も少なくない。本研究では、実情調査の結果最も事故の発生件数が多いことが明らかとなった犬のすべりを対象に、ペットの安全性からみた床の評価方法を提示した。 はじめに、すべり性状の異なる種々の床材を試料床とし、被験犬を試料床上に乗せ除々に傾斜させてすべり出す角度を求める実験を行った。その結果より、すべり出し角度は被験犬の犬種,体重等により大きくは異ならないことが明らかにしたうえで、試料床ごとに全被験犬でのすべり出し角度の平均を求め、すべりやすさを表す指標とした。 次に、人間のすべりを対象として開発された携帯型すべり試験機ONO・PPSM用い、すべり測定時に床に載荷する鉛直荷重や、床上をすべらせるすべり片を種々変更しながら試料床のすべり抵抗値を測定し、すべり出し角度との関係を逐次検討した。その結果、鉛直荷重を5kgfとし、犬の足裏の肉球のやわらかさを置換した発泡ゴムに麻布をかぶせたすべり片を用いることにより、よい対応が得られることが明らかとなった。 さらに、所定の動作時にすべりが発生する範囲としない範囲の境界となるすべり抵抗値を求める目的で、種々の試料床上で被験犬に所定の動作をさせ、すべり発生の有無を判定する実験を行った。その結果、動作の速さ,激しさなどにより境界値が変化することを明らかにするとともに、代表的な数種の動作での境界値を求め、評価指標とした。 以上の結果をまとめ、ONO・PPSMを用い上記の条件で評価対象床のすべり抵抗値を測定し、犬が評価対象床を使用する際の動作などを考慮して選択した境界値と照合する方法を、犬のすべりからみた床の評価方法として設定した。
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