研究課題/領域番号 |
17560555
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
横山 俊祐 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50182712)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,150千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 認知症高齢者 / グループホーム / 民家改修 / 生活の質 / バリアフリー / 共用空間 / 介護 / ターミナルケア / 重度化 / 個室廻り / 共同空間の分散 / 生活の場 / 住宅らしさ / 認知症 / 環境移行 / 症状の変化 / 車イス / 個室環境 / 事故 / ケア / バリア / 脱施設化 |
研究概要 |
本研究は、民家をグループホーム(以下、GH)に改修・転用した事例に着目し,施設色の強い新築型と比較しつつ、生活や介護方法の質的な評価を行うことで生活の場としての改修型GHの有効性を実証することを目的とする。 1.認知症高齢者の過ごし方に及ぼす効果 新築型に比べて改修型は、居場所や過ごす相手を自由に選択する、あるいは自らが主体的・個別的に生活する傾向が強い。それには、多様な共用空間の分散配置、諸室の連接的な関係化、多様な起居様式を可能とするしつらえ、共私空間の融合化、ヒューマンスケールの空間などが作用する。 2.バリアと行動・介護特性の関係 段差などのバリアと施設内事故との因果関係は弱く、寧ろ改修型の有するバリアや死角の多さ、水廻りや廊下の狭小性、個室の開放性などの空間特性を活かすことが、入居者に自助力を発揮させる。バリアは、個別の心身能力や個性に応じたきめの細かい、入居者の主体性を支援する本質的な介護につながる。 3.重度化にともなう行動・介護の特性 心身状態が経年的に重度化する傾向に着目し、介助歩行者や寝たきりなどの重度入居者は、自由な移動が困難で、また見守りや介助の必要性が高いために、居場所が居間・食堂、あるいは個室に限定、固定化されるとともに、個室滞在が長くなる傾向にある。他者や生活への関わり方も、限定的、受動的で生活が単調になる。そのために、個室の開放性や個室廻りの居場所の計画、共用空間の小規模化が求められる。 介護も個室滞在の長い重度入居者の見守りのために、特に、個室と居間・食堂が隔離されている場合には、職員による両室間の頻繁な往来と個室の滞在時間が長くなる傾向にある。 入所型施設の計画には、主体的な過し方を喚起するために多様な性格を有する空間の小規模分散、「他者との多様な関わりを触発するような空間相互の連続性や関係性、空間と使われ方との多義的な関係性が必要との結論を得た。
|