研究課題/領域番号 |
17560569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永井 康雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30207972)
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研究分担者 |
岡田 悟 共立女子短期大学, 生活科学科, 教授 (30233331)
池上 重康 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30232169)
飯淵 康一 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80091651)
安原 盛彦 秋田県立大学, 環境システム学科, 教授 (60315629)
相模 誓雄 宮城大学, 事業構想学部, 助教 (20295405)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,920千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 建築技術書 / 設計理論 / 岩城庄之丈 / 滑川市 / 木割 / 大工文書 / 社寺建築 / 町屋 / 建築遺構 / 町並 / 近代 |
研究概要 |
中世末期から明治以前に至るまでの建築技術書を全国から収集し、それらに記される全ての一間社及び禅宗様仏殿の木割を解読・分析し、各々の設計方法や変遷過程を建築遺構との比較を通して明らかにした。一間社では、室町時代に存在した多様な建築設計方法が江戸中期以降、垂木枝数を基準とする枝割法へと収斂していく過程を解明した。禅宗様仏殿では垂木枝数を基準とする設計方法と間(あいだ)を基本とする設計方法が存在し、両者共に近世初頭以降は組物が整然と配置されるように設計方法を変化させていく過程を明らかにした。 また、建築技術書とその設計理論に対応する建築物が共に現存しているものを研究対象とし、これまで不明であった両者の対応関係について検討した。富山県滑川市立博物館には、現在の滑川市を拠点に江戸時代末期から大正時代にかけて活躍した堂宮大工・岩城家に伝えられた史料が所蔵されている。史料の内容は木割書類・設計図面類・書簡類・大工道具類などで、総数は約5500点にのぼる。これらの史料と岩城家が関与した現存する建築の中から、神社本殿1棟、寺院本堂1棟、住宅3棟の実測調査を行い、文書中の木割書や設計図面類と併せて分析した。社寺建築については、岩城家で所蔵していた木割書に基づいて設計されていたことが明らかになった。住宅建築(町屋)については、建設経緯や建て替え・改築の過程を明らかにすることができた。岩城家文書には富山地方に建設された主要な建物の図面や史料、町割り図や地形図などの他、京都の東本願寺や東京の築地本願寺などの図面も多数含まれていた。何れも詳細な図面類が多く、富山地方の諸建築の具体的な内容を示すのみでなく、明治期における中央の建築家と地方の工匠との関係、地方における建築の近代化の過程を解明する上でも基礎的史料であると考えられる。
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