配分額 *注記 |
4,060千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
1.ルテニウム錯体を触媒として用いるアリールピリジンの簡便な合成法を開発した.すなわち,2-フェニルピリジンと様々なアリールブロマイドを触媒量の2価のルテニウム-トリフェニルホスフィン錯体と炭酸カリウムの存在下に反応させると,ピリジンのオルト位が選択的にアリール化された生成物,すなわち2-(2'-アリールフェニル)ピリジンが高収率で生成することを見出した. 2.2-(2'-アリールフェニル)ピリジンを配位子とする白金錯体を合成し,その発光特性の評価を行った.その結果,2,6-ジメチルフェニル基の導入により錯体同士のスタッキングが抑制され,これらの平面錯体で問題になっていた多量体エキシマーの形成による長波長領域での発光を抑えることに成功した. 3.塩化白金酸カリウム(2)と過剰量のN-フェニルピラゾールを炭酸カリウムの存在下に170〜200℃で20時間程度反応させると,アリールピラゾールが配位した白金錯体が50%程度の収率で合成できることを見出した.この方法は従来法に比べ,1段階で目的生成物を簡便に合成できる点が特長である.得られた錯体は低温でリン光発光することが確認された. 4.アリールピリジンを配位子とする新しい金(III)錯体の合成法を開発し,様々な金錯体を合成した.これらの錯体の発光特性を評価し,アリールピリジンとアルキン類が配位した錯体が可視領域で発光することを見い出した. 5.NHCカルベン錯体が配位した白金錯体を合成し,その発光特性を評価した.得られた錯体の蛍光を測定した結果,ビスアセチリド錯体において,弱いながらも450nmに極大を持つ発光が観測された.
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