研究課題/領域番号 |
17560612
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
松原 浩 長岡技術科学大学, 分析計測センター, 助教授 (00202325)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 無電解めっき / 複合めっき / 超微粒子 / ナノダイヤモンド / 共析機構 |
研究概要 |
新規超高機能複合材料創出のための超微粒子のめっき共析における特異性の解明に関し、検討を行った結果は以下の通りである。 1.種々の粒子径のダイヤモンド微粒子等を一定の状態まで分散させる方法として、超音波印加による分散法が有効である。 2.入手した微粒子を、洗浄、高温の酸処理により精製し、粒子の表面状態を揃えてめっき共析量を一定とすることができた。 3.めっき膜の微細構造観察のための試料作成法として、析出物を炭素膜で支持する手法が有効である。 4.めっき条件による超微粒子の共析挙動の変化の調査として、ニッケルの無電解めっきを行い、種々のめっき条件による粒子共析挙動を追跡したところ、錯化剤などの因子が超微粒子の共析挙動に大きく影響をおよぼし、特にクエン酸系の錯化剤が粒子の共析に有効である。 5.微粒子の表面状態と、共析挙動を関連させ考察し、表面の官能基などの因子が共析量にどのように影響しているかを考察したところ、混酸熱処理により表面に親水性基が増加するにともない共析量が増加する。 6.粒子とめっき膜との相互作用、金属イオンと粒子との相互作用、金属イオンとめっき膜との相互作用が、どのような形で微粒子の共析に寄与しているかを考察したところ、超微粒子のめっき膜中への共析に際しては、金属イオンとめっき膜との相互作用が超微粒子を媒介として緊密な状態であることが最も重要であり、これは粒子とめっき膜との相互作用と、金属イオンと粒子との相互作用との両者がともに存在する状況下で実現される。 7.ナノ粒子の複合めっきにおいては、従来のミクロンオーダーの粒子共析と比較して、ナノ粒子表面とめっき析出表面の果たす役割の重要性が増加し、粒子表面と析出表面と金属錯体とのそれぞれの相互作用を好適な状態に保持したナノ粒子の取り込みプロセスの設計が特に重要となる。これが超微粒子のめっき共析における特異性の本質である。
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