研究課題/領域番号 |
17560633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上西 啓介 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80223478)
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研究分担者 |
佐藤 武彦 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (60379112)
荘司 郁夫 群馬大学, 工学部, 助教授 (00323329)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | マイクロ接合 / 低温実装 / 鉛フリーはんだ / 界面反応 / エレクトロニクス実装 / 信頼性評価 / 微細組織 / 錫・ビスマス合金 |
研究概要 |
エレクトロニクス実装において低耐熱性材料の実装やステップソルダリングなどに対応可能な低温実装プロセスの開発が要望されており、それに用いるはんだも、現在広く使用されている鉛フリーSn-Ag-Cuはんだより低い低融点はんだの開発が必要である。その一つであるSn-Bi共晶はんだは融点が139℃とSn-Pb共晶はんだよりも低いが、延性の低さが問題視されていた。 本研究ではAgを添加することによりSn-Biはんだの組織が微細になり、延性が向上することを見出し、さらにそのSn-Bi系はんだを用いて低温実装した接合部でもSn-PbはんだやSn-Ag-Cuはんだ並の強度が得られることが明らかとなった。また、低温で実装することにより、基板の反りやパッド剥離が起こりにくいことも確認され、周囲への熱応力の少ない実装が行なえる可能性が示唆された。この効果を確認するため、基板とはんだとの界面反応の速度論的解析と、基板と基板との間に発生する残留応力解析を行なった。その結果、Sn-Bi系はんだとCu基板との界面に形成する金属間化合物反応層はSn-Pbはんだなどの場合と同じく、Cu6Sn5層であり、実装温度を低くすることによりその層厚を小さくすることができた。80-125℃の高温放置に伴う反応層の成長も、そのメカニズムは他のはんだと同様であり、融点のわずか15℃下の温度でも反応が加速されることはなかった。このことにより、低温実装により反応層成長を抑制することができることが明らかとなった。また、Sn-Bi系はんだは、他のはんだと比べて熱膨張係数が小さいなど、溶融状態から室温までの冷却に伴う体積膨張は小さい材料であるため、結果として残留応力を小さくできることが確認された。 以上の結果より、Sn-Bi系はんだの材料的特性と、低温実装による効果をあわせることにより、より低熱負荷実装が可能であることが確認された。
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